脳梗塞の発症後、8時間以内なら行える血管内治療。カテーテルで血栓を取り除く新しい治療法

一覧へ戻る

更新日

日常生活での接し方のポイント

脳梗塞を発症してから4時間半を過ぎた場合でも、8時間以内であれば血管内治療を行うことができます。
血管内治療はt-PAが受けられない場合や、太い血管に大きな血栓が詰まっていてt-PAの効果が得られにくい場合などに行われます。
血管内治療は、脚の付け根の動脈からカテーテルを脳の血管に送り込むことで治療します。カテーテルの先端についたデバイス(医療用装置)で、脳の血管に詰まっている血栓を取り除き、血流を再開させるのです。
最近では、機能的で安全性の高いデバイスが登場したことで、後遺症を残さなくてすむケースが増えてきました。デバイスには、ステント型と吸引型の2種類があります。

ステント型

ステント型
ステントとは、金属製の網目の筒状のものです。これをカテーテルによって血栓が詰まっている部分まで挿入します。目的の地点でステントを広げ、血流を確保しながら血栓をからめ取ります。そしてステントと一緒に血栓を抜き取ります。

吸引型

吸引型
吸引機能を持つデバイスです。カテーテルの先端に装着して、血栓が詰まった部分まで送り込み、手元のスイッチを入れて血栓を吸い取ります。その後、慎重にデバイスを引き抜いて回収します。

脳梗塞とは
血栓が脳の血管に詰まることで起こる脳梗塞とは

  • 3つの症状 : 脳梗塞の3つの症状

  • 前兆と対応策 : 症状がおさまっても油断は禁物!? 脳梗塞の前兆「一過性脳虚血発作」とは

  • 原因①動脈硬化、②心房細動 : 血栓ができやすい動脈硬化や心房細動などが原因で起こる脳梗塞に要注意

  • 検査法 : 動脈硬化や心房細動かどうかを調べて脳梗塞を予防

  • t-PAによる治療法 : 脳梗塞の発症後に使える薬「t-PA」

  • 血管内治療 : 脳梗塞の発症後、8時間以内なら行える血管内治療。カテーテルで血栓を取り除く新しい治療法

  • 再発予防 : 脳梗塞の再発を予防するには、原因となる動脈硬化や心房細動それぞれに効果のある薬を使用する

  • リハビリ : 急性期、回復期、生活期の3段階がある脳梗塞のリハビリ

©NHK 制作協力NHKエデュケーショナル
※2021年3月現在の内容です