症状がおさまっても油断は禁物!? 脳梗塞の前兆「一過性脳虚血発作」とは

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脳梗塞の前兆に要注意

脳梗塞の前兆に要注意
脳梗塞の3つの症状「体の片側がうまく動かない」「思うように話せない」「見え方がおかしい」が現れたあと、数分から数十分ほどで自然に症状が消えてしまう場合があります。場合によっては、症状が1時間以上続く場合もありますが、長くても24時間以内にすっかり消えてしまいます。これを一過性脳虚血発作(TIA)といいます。血栓が脳の血管に詰まってしまったものの、短時間のうちに血栓がとけて血流が再開するために症状が消えるのです。
一過性脳虚血発作は、本格的な脳梗塞の前兆であるので、決して安心してはいけません。 治療せずに放置すると3カ月以内に6人に一人が脳梗塞を発症し、その半数が48時間以内に脳梗塞を発症するというデータがあります。症状が消えたからと安心せずに早めに適切な治療を受けるようにしましょう。

ためらわず救急車を呼ぶ

ためらわず救急車を呼ぶ
脳梗塞はもちろんのこと一過性脳虚血発作(TIA)の症状が現れたときは、迷わずに救急車を呼び、神経内科や脳神経外科など脳卒中の専門医がいる医療機関に搬送してもらい、適切な診断と治療を受けましょう。 夜間に軽い症状が現れているような場合、「寝れば治る」と、朝まで様子を見てしまうケースが多くあります。ためらわずに救急車を呼びましょう。

脳梗塞とは
血栓が脳の血管に詰まることで起こる脳梗塞とは

  • 3つの症状 : 脳梗塞の3つの症状

  • 前兆と対応策 : 症状がおさまっても油断は禁物!? 脳梗塞の前兆「一過性脳虚血発作」とは

  • 原因①動脈硬化、②心房細動 : 血栓ができやすい動脈硬化や心房細動などが原因で起こる脳梗塞に要注意

  • 検査法 : 動脈硬化や心房細動かどうかを調べて脳梗塞を予防

  • t-PAによる治療法 : 脳梗塞の発症後に使える薬「t-PA」

  • 血管内治療 : 脳梗塞の発症後、8時間以内なら行える血管内治療。カテーテルで血栓を取り除く新しい治療法

  • 再発予防 : 脳梗塞の再発を予防するには、原因となる動脈硬化や心房細動それぞれに効果のある薬を使用する

  • リハビリ : 急性期、回復期、生活期の3段階がある脳梗塞のリハビリ

©NHK 制作協力NHKエデュケーショナル
※2021年3月現在の内容です