血栓が脳の血管に詰まることで起こる脳梗塞とは

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脳梗塞とは

脳梗塞とは
脳梗塞は脳卒中の1つのタイプで、ほかに脳出血、くも膜下出血などがあります。
脳には首から太い血管がのび、さらに太い血管から分かれた細い血管が脳の奥まで張り巡らされ、脳の神経細胞の隅々まで血液が供給されています。
脳梗塞は、血栓(血のかたまり)が脳の血管に詰まるために引き起こされる病気です。脳の神経細胞に十分な血液が供給されなくなり、さまざまな障害が起こります。一方、脳出血は脳の血管が破れて出血することで障害が引き起こされます。くも膜下出血もまた、脳の太い血管の分かれ目にできたこぶが破裂し、脳の表面に出血が広がる病気です。
脳卒中の3つのタイプの中で最も多いのは、脳梗塞で脳卒中全体の約7割を占めています。

進行が速い脳梗塞

進行が速い脳梗塞
脳梗塞の治療は時間との勝負です。脳梗塞の進行を観察したMRI画像を見てみると、詰まった血管が再開通せず詰まったままだと、脳梗塞は発症から2時間後では小さな範囲ですが、4時間後には約5倍、24時間後には9倍近く広がっています。このように、発症して24時間以内は 脳梗塞の進行は驚くほど早いのが特徴 です。
脳梗塞によって神経細胞が壊死してしまうと、原則、元には戻りません。一刻も早く症状に気づいて、治療につなげることが大切なのです。

脳梗塞とは
血栓が脳の血管に詰まることで起こる脳梗塞とは

  • 3つの症状 : 脳梗塞の3つの症状

  • 前兆と対応策 : 症状がおさまっても油断は禁物!? 脳梗塞の前兆「一過性脳虚血発作」とは

  • 原因①動脈硬化、②心房細動 : 血栓ができやすい動脈硬化や心房細動などが原因で起こる脳梗塞に要注意

  • 検査法 : 動脈硬化や心房細動かどうかを調べて脳梗塞を予防

  • t-PAによる治療法 : 脳梗塞の発症後に使える薬「t-PA」

  • 血管内治療 : 脳梗塞の発症後、8時間以内なら行える血管内治療。カテーテルで血栓を取り除く新しい治療法

  • 再発予防 : 脳梗塞の再発を予防するには、原因となる動脈硬化や心房細動それぞれに効果のある薬を使用する

  • リハビリ : 急性期、回復期、生活期の3段階がある脳梗塞のリハビリ

©NHK 制作協力NHKエデュケーショナル
※2021年3月現在の内容です